GUIDES · BUSINESS

中小企業のセキュリティ対策。無料で始められることから。

仕事のパソコン、会社のメール、共有フォルダ、生成AI。今ある設定と仕事の進め方から、見直せることをまとめました。担当する人と確認する場所を選び、一つずつ進められます。

「無料」は、追加購入や有料契約なしで始められる範囲です。作業時間や既存契約の費用は含みません。使える機能は機種・契約で異なり、これだけで会社の対策は完成しません。

小さなオフィスで、パソコンや書類を確認する人たちのイラスト

会社で確認したいこと

気になる分野から選べます。社員本人が行う確認と、管理担当・経営者が決めることを分けてあります。設定を変更する前に、社内の担当者と影響を確認してください。

担当者とルール

主に行う人
経営者・管理担当
最初の作業
社内の連絡先一覧を開き、判断する人、日常の担当者、代理担当を各1人以上記入する。
完了の目安
相談先と不在時の連絡順を社員に共有できる。

規程を作るなら IPA第4.0版・付録2「基本方針」(Word)と付録5「関連規程」(Word)を自社用に直す。

端末・サービスの把握

主に行う人
管理担当・各サービスの管理者
最初の作業
PC・スマホの管理表とクラウド、生成AI、会社サイトの契約・管理画面を開き、利用者、管理者、契約先を一覧にする。パスワードは記載しない。
完了の目安
各端末・サービスの担当者と契約更新先が分かる。

記入欄の例は IPA第4.0版・付録6「資産管理台帳」(Excel)。下の例は架空の会社の記入例です。

記入例(架空)サービス:共有ドライブ/利用者:営業3人/管理者:総務の担当者/契約先:ABCクラウド(架空)/見直し:異動・退職時

入社・異動・退職

主に行う人
管理担当・上長
最初の作業
人事の手続き表とアカウント管理画面を開き、発行、権限変更、利用停止、データ引継ぎ、端末返却をチェックリストにする。
完了の目安
対象者・実施者・実施日を記録し、退職者が残るサービスを洗い出せる。

手順の土台は IPA第4.0版・付録5「関連規程」(Word)を参照。

ログインと管理者権限

主に行う人
社員本人・管理担当
最初の作業
各自は会社アカウントのセキュリティ設定で多要素認証と復旧先を確認。管理担当は利用者一覧でパスワードの使い回しと不要な管理者権限を点検する。
完了の目安
管理者を限定し、認証と復旧方法の確認結果を記録できる。

個人アカウントの画面例:Apple・Googleの復旧設定。会社の契約では管理画面と復旧権限も確認する。

PC・スマホの保護

主に行う人
社員本人・管理担当
最初の作業
各端末の「設定」でOS・アプリの更新、標準の保護機能、画面ロック、利用可能な暗号化を確認する。
完了の目安
対象端末ごとに更新待ち・再起動待ちと、未設定の項目が分かる。

iPhone・Android・Windows・Macの更新画面を開く手順。暗号化の有無や使える条件は機種・OS・契約で異なる。

ネットワーク・在宅勤務

主に行う人
管理担当・経営者
最初の作業
ルーター・遠隔接続サービスの管理画面で更新状態と不要な接続を調べる。来客用Wi-Fiと私物端末の利用条件を文書にする。
完了の目安
機器の型番・更新担当、許可する接続方法、来客と社員の利用範囲を記録できる。

IPA第4.0版・付録3「自社診断」のネットワーク・私物端末の項目を確認し、ガイドライン本編(PDF)で対策を検討する。

情報の保存・共有・廃棄

主に行う人
社員本人・管理担当
最初の作業
共有フォルダの「共有」画面で社外リンクと外注先の権限を確認。持ち出し先と、不要データ・紙資料の処分方法も決める。
完了の目安
外部共有相手、有効なリンク、廃棄担当を一覧にできる。

ファイルを渡す前に、PDFの作成者、Wordの変更履歴、Excelの非表示シートを確認する。Safe Attachment Checkは対応ファイルの情報を表示する補助です。削除やアップロード停止は行いません。

メール・請求・送信

主に行う人
社員本人・経理担当
最初の作業
振込先変更は、メール内の番号を使わず、登録済みの連絡先で照合。送信画面で宛先・添付と、ファイルの変更履歴を確認する。
完了の目安
振込先の確認相手・確認日時と、送信前の確認項目を記録できる。

IPA「ビジネスメール詐欺の対策」で振込先変更の照合方法を確認。フィッシングメールの仕組みとリンクの表示と行き先を比べる場面。Safe Mail Link Checkは行き先の安全性を判定しない。送信前の補助には入力内容の確認例とSafe Privacy Gate。

クラウド・外部委託

主に行う人
管理担当・契約担当
最初の作業
クラウドの連携アプリ一覧と委託契約を開き、付与した権限、契約終了時のデータ回収・削除、障害時の連絡先を確かめる。
完了の目安
委託先ごとに権限の見直し日、契約終了時の担当と連絡先を記録できる。

IPA第4.0版・付録7「クラウドサービス安全利用の手引き」で選定・利用・終了時を確認する。

生成AI・AIエージェント

主に行う人
経営者・管理担当・利用する社員
最初の作業
利用予定のAIサービスの管理画面と契約条件を開き、入力できる情報、保存・学習・共有設定、接続権限を決める。
完了の目安
許可する用途と入力禁止情報、人が承認する操作、連携解除の担当を共有できる。

業務文書を貼る前はNotesの確認箇所とマスクする場面を参照。入力欄での見落とし防止にSafe Privacy Maskも使えるが、送信可否を決めず、完全な検出は保証しない。

会社のWebサイト

主に行う人
サイト管理担当・経営者
最初の作業
ドメイン契約とサイト管理画面を開き、更新日、管理者の認証、CMS・プラグインの更新、問い合わせフォームの保存先を調べる。
完了の目安
更新担当、期限、フォームの通知先と保存先を記録できる。

IPA第4.0版・付録3「自社診断」のWebサイト運用項目と、IPA「安全なウェブサイトの運用管理に向けての20ヶ条」を参照。

バックアップ・事故対応・教育

主に行う人
経営者・管理担当・社員本人
最初の作業
バックアップ設定と復元画面を開き、別の場所に保管したデータの復元を試す。電話など障害時の連絡方法を決め、短い事例訓練を行う。
完了の目安
復元できた日付と対象、連絡順、訓練で見つかった不足を記録できる。

IPA第4.0版・付録8「インシデント対応の手引き」を使い、初動の連絡先を作る。

AI利用は、場面ごとに決める

使い始める前

管理担当は利用するサービス・会社アカウントを一覧にし、入力できる情報と学習利用・保存・共有・契約条件をサービスの設定画面と規約で確認します。

文章や資料を渡すとき

利用する社員は署名、引用メール、顧客名、添付ファイル、認証情報を見直し、入力禁止の情報は貼り付けません。学習利用をオフにしたり氏名をマスクしたりしても、機密情報を入力してよいことにはなりません。

AIに操作を任せるとき

管理担当はメール・ファイルへの接続権限、送信・削除・共有で人が承認する範囲、実行履歴と連携解除の方法を確認します。履歴・承認機能の有無は契約によって異なります。

社内で道具を試す前の確認事項

上の基本作業を進めたうえで、ブラウザ拡張を試す場合は、対象業務・利用者・権限・データの扱いを決めてください。一般公開版に集中管理、設定の強制、監査ログはありません。

Legacy Tools製品の導入前に確認する →

無料の公式資料・出典

2026年10月6日確認。IPA「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン」第4.0版の付録を、対応する作業からリンクしています。資料は自社の状況に合わせて使い、法令への適合を保証するものではありません。

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