ノート送る前に

海賊版サイトと気づかずにリンクを押すと、どこへ行くのか

「再生」や「続きを読む」を押して、知らないサイトが開いた。広告や偽サイトへの誘導と、入力・インストール・通知の許可など、そのあとにした操作に応じた対応をまとめます。

送る前に 調査ノート

執筆 k-wada(Legacy Tools)

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手描き風のイラスト。左はブラウザのページで、記事本体よりも広告枠のほうが場所を占めており、大きな下向き矢印のダウンロードボタン、再生ボタン付きの動画枠、警告マークの出た小窓、赤い感嘆符の小窓、設定画面のような小窓が重なっている。中央では虫めがねがそれらを映し、点線がドーナツ型の円グラフへ伸びる。円グラフは4分の1だけが青く塗られている。そこからさらに点線が右へ分かれ、虫のアイコン、釣り針とリストのアイコン、ドクロの付いた書類のアイコンに至る。右端にはチェックマークの並ぶパネルと盾が置かれている
記事の内容を表す概念図です。実際のサイトやアプリの画面ではありません。

検索して見つけたページで「再生」や「続きを読む」を押したら、急に別のサイトが開いた。

最初から海賊版サイトだと分かっていて押したとは限りません。見た目では気づかないまま使ってしまうこともあります。

では、リンクを押した先には何があるのでしょうか。

「再生」を押したのに、別のサイトが開く

海賊版サイトの多くは、ページに表示する広告を収入源の一つにしています。文化庁も、海賊版コンテンツ掲載サイトでは広告表示が主な収入源になっていることが多いと説明しています。

「再生」「DOWNLOAD」「次へ」など、作品を見るためのボタンに見えるものが広告への入口になっていて、押すと別のページが開くことがあります。

もちろん、開いた先が普通の広告の場合もあります。

問題は、中には詐欺やマルウェア(不正なソフト)につながる広告も混ざっていることです。

EU知的財産庁(EUIPO)が2025年1月1日〜11月20日に監視した5,671の権利侵害・高リスクのウェブサイトでは、詐欺・マルウェアに分類された広告が推定広告表示回数の約25%を占めました。2024年の14%から増えています。

これはEU18か国と、比較対象の英国・米国を対象にした調査で、日本の海賊版サイトの25%が危険という意味ではありません。また、リンクを押した4人に1人が被害に遭うという数字でもありません。

その先が、本物そっくりの偽サイトかもしれない

日本でもフィッシングの報告は増えています。

フィッシング対策協議会が2025年に受けた報告は 2,454,297件。2024年の約1.43倍で、過去最多でした。これは被害者の人数ではなく、海賊版サイト経由だけの数字でもありません。

警察庁も、検索サイトの広告などから本物そっくりのフィッシングサイトへ誘導する手口を確認しています。そこでIDやパスワード、カード番号などを入力すると、アカウントの乗っ取りや不正利用につながることがあります。

知らないページが開いたら、そのあと何をしたか確認する

思っていたのと違うページが開いたら、まずそれ以上操作せず閉じます。

開いただけで、何も入力・許可・インストールしていないなら、まずはそこで操作を止めます。勝手にファイルがダウンロードされていた場合は、開かないようにします。

気になる場合は、そのサイトのCookieやサイトデータを削除してもよいでしょう。Cookieにはログイン状態やサイトの設定などが保存されることがあります。削除するとログアウトしたり、設定が消えたりする場合があります。

一方、キャッシュを消すだけで安全になるわけではありません。 キャッシュは主に画像など、ページを早く表示するためのデータです。

すでに操作してしまった場合は、対応が変わります。

  • IDやパスワードを入力した:正規のサービスを自分で開き、すぐにパスワードを変更します。同じパスワードをほかでも使っていれば、そちらも変更します。
  • カード番号を入力した:カード会社に連絡し、必要な対応を確認します。
  • アプリやソフトをインストールした:不審なものを入れた可能性があれば、ネットワークから切断し、利用中のセキュリティソフトで検査できる場合は検査します。検出されなくても問題がないとは限らないため、端末やセキュリティソフトの正規サポートに相談します。
  • 通知を許可した:ブラウザの設定から、そのサイトの通知を許可しない設定に戻します。Chromeではサイトごとに通知をブロックできます。

リンクを押してしまったことだけで、被害が出たと決まるわけではありません。ただし、警告や不審な動作が続く場合は、画面に出た連絡先ではなく、正規のサポート窓口に相談してください。

思っていたのと違うページが開いたら止まる。そして、そのあと何をしたかを確認する。

その内容に応じて、必要な対応を進めます。

出典

いずれも外部サイトです。2026年9月13日に原文を確認しました。

タグ: 統計・公開資料・広告・フィッシング