ノート道具を作る

Chrome Web Store の審査に落ちた理由は、キーワードスパムだった

却下されたのはコードでも権限でもなく、ストアの説明文でした。対応サービス名を十数個並べたのは説明のつもりでしたが、公式のFAQには「説明文に挙げる対応サイトやブランドは5件まで」という目安があります。何を削り、一覧をどこへ移して再提出したかの記録です。

道具を作る 開発記録

執筆 k-wada(Legacy Tools)

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この記事の見出し
  1. 対応サービスをたくさん並べていた
  2. 公式ルールでは、長い一覧を避けるよう案内されている
  3. 名前を並べるより、「何をする道具か」を先に書く
  4. 補足: 書き直した文面と、この記録の範囲
    1. 一覧をどこへ移したか
    2. この記録の範囲
  5. 参照資料
左側に小さな四角が密集し、右へ向かうにつれて数が減り、余白の中に三つだけが等間隔で並ぶミニマルなイラスト

Chrome Web Store に拡張機能を提出したところ、Keyword Spam を理由に却下されました。問題になったのはコードでも権限でもなく、対応サービスを分かりやすく伝えるつもりで書いた説明文です。公式のFAQには「説明文に挙げる対応サイトやブランドは5件を超えない」という目安があり、自分の掲載文はそこをはっきり超えていました。

対応サービスをたくさん並べていた

却下されたのは Safe Privacy Mask の掲載文です。AIチャットなどに貼り付ける前に、個人情報らしき文字列をマスクする拡張です。

説明文には、どこで使えるのかが分かるように、ChatGPT、Claude、Gemini、Copilot など、十数個のサービス名を並べていました。検索順位を上げるためではなく、自分が使っているサービスに対応しているかを、インストール前に確認できたほうが親切だと考えていたからです。

ただ、掲載文だけを見れば、固有名詞が長く続いています。意図がどうであれ、キーワードを並べた文章と外から見分ける方法はありません。

公式ルールでは、長い一覧を避けるよう案内されている

却下のあとで、公開ドキュメントを読みました。「Spam policy FAQ」には、説明文で対応するWebサイトやブランドを挙げるときは5件を超えないこと、それより長い一覧はリンクか、拡張機能のプロモーション用スクリーンショットの中で示すこと、と書かれています。

同じ語の繰り返しについては、特定のキーワードは5回未満に抑えるのがよいとされる一方、5回を超えても用途として適切で関連性があると判断されれば認められる、とも書かれています。回数より、不自然な繰り返しかどうかが見られています。

違反の例を挙げた「Troubleshooting Chrome Web Store violations」には、拡張機能が動作するサイトの長い一覧をメタデータに入れることが例として載っていました。自分がやっていたのは、これそのものです。同じページでは、キーワードの詰め込みに Yellow Argon という通知IDが割り当てられています。

名前を並べるより、「何をする道具か」を先に書く

そこで、サービス名の長い列挙をやめました。説明文では、対応先の多さよりも、

  • 何をする拡張機能なのか
  • どんな場面で使うのか
  • データや権限をどう扱うのか

を先に伝える形に変えました。挙げるサービス名は代表的なものだけに絞り、一覧は拡張機能の設定画面へ移しています(書き直した文面は補足に置きました)。

迷いはありました。名前を消せば、利用者は自分の使っているサービスで動くのかが分かりにくくなります。

書き直して再提出したところ、その後は公開されました。ただし、どの修正が決め手だったのかまでは分かりません。

分かったのは、「対応先をたくさん書くこと」と「分かりやすく伝えること」は同じではない、ということでした。まず何をする道具なのかを短く書き、必要な情報だけを載せる。そのほうが、読む人にも審査する側にも分かりやすくなります。

補足: 書き直した文面と、この記録の範囲

一覧をどこへ移したか

【対応サイト】の節は、最終的にこうなりました。

インストール後、主要なAIチャットサービスでそのまま利用できます。 標準対応しているサービスの一覧は、拡張機能の設定画面でご確認いただけます。

一覧を設定画面へ移したのは、情報を隠すためではありません。対応先は増えたり変わったりするので、ストアの掲載文よりも拡張機能の中にあるほうが、正確な状態を保てます。これは書き直してから気づいた利点でした。

この記録の範囲

  • Safe Privacy Mask を実際に提出したときの経験です。却下の理由は Keyword Spam でしたが、却下日と対象バージョンの記録は残っておらず、通知の文面も引用していません
  • 再提出後に公開された理由について、Google から個別の説明を受けたわけではありません。 どの修正が効いたのかは、こちらからは特定できません
  • Chrome Web Store のすべての審査で同じ判断になることを示すものでもありません
  • ポリシーは更新されます。ここに書いた数値は、下記の資料を 2026-09-11 に読み直した時点のものです。申請時には最新の公式情報を確認してください

参照資料

いずれも 2026-09-11 に参照しました。

タグ: Chrome Web Store・審査・説明文